◎嘲笑する風が

誰かを愛そうと
何かを掴もうと
手を伸ばした先に
荒涼とした
世界が広がっていて
僕はその中で
ただひたすらに
歩き続けている

浮浪者のように
哲学者のように
吟遊詩人のように

求めれば
求めるほどに
明るい光は
どこまでも朧気で

嗚呼
今宵の風が笑ってる

徒労に終る人生を

無駄に嘆く
この私を

手を伸ばした先に
何時までも未来ばかり
願って止まない
この私を

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