◎言霊遊戯

寂れた空を見限って
舌打ちする大地を飛び出して
欠けた夜に包って
惚けた朝に酔い痴れて

擦れて見詰めるあの街角
駆け抜けて愛
汚れ始めた本能に
笑い掛けて闇の中

極めた夢ばかり思い描く
道化師の言霊はどこか
胸騒ぎ巻き起こす台風となる

行列を成して崖に飛込む
御為ごかしの魑魅魍魎
気が付けば朝
温い褥に残した妄想

嘘を照らして黒豹に跨り
時間の本質を食い千切った炎の傍で
叫び出した雷王
泪零しては彷徨う雨王
静まり返る風王
昨日の優しさ求む雪王

全てが逆接
知能ばかりが夢を食む

砕けた愛を見限って
耳打ちする夢想を飛び出して
痴れた真に包って
熟れた嘘に酔い痴れて

魂を照らして白豹に跨り
時間の虚勢を食い千切った水の傍で
今日の懺悔に華が咲く
朝までに闇を取り込んで笑え
そして今日と言う日の
戯言に敬礼

この詩に感想を書く          一つ上に戻る