ヒトミの飼育日記  2000年5月
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5月1日(月)


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5月2日(火)


昨日から、人間ドックに入っていた。

当日受付、
しかもゴールデンウィークの真ん中に、
1泊のドックを受け付けてくれるところは、
そうそうにはない。
6軒目に訪れた、あまり大きくない私立の総合病院で、
なんとか受け付けてもらった。

自分では、身体の何処に異変が起きたのかわからないのだ。
結果は1週間後だ。

ヒトミは K に預かってもらった。
機嫌良くいたそうだ。
面白がって、いろいろなものを食べさせられたらしい。
こんにゃくは食べないそうだ。



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5月3日(水)


引越しを考えている。
いろいろなことを考えると、
ここにこれ以上いることに、不安を感じる。
これを、"逃げ " と言うのだろうか?

いろいろな謎、不安、
解決に向けて進んで行くだけの、勇気と力がない。

何も考えずヒトミとひっそり暮らしたいと願うのは、
過ぎた願いだろうか。



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5月4日(木)


何もせず、ヒトミとすごした。
カーテンさえも閉じたままだ。

ヒトミとじゃれて遊ぶ、
食事をする、
風呂に入る、
いっしょに寝る・・・

ただそれだけで1日が終わっていく。
ヒトミが全てだ。



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5月5日(金)


ヒトミの瞳は、深く蒼い。
深い深い海の底の、わずかに差し込む日の光の蒼、
新月の夜に、星の光だけを受けて光るラピスラズリの蒼、
全ての事柄に絶望した人間の、唯一残された自己への愛の、心の蒼。

何もわかっていないのか、全てを理解し許容しているのか。
ヒトミは見つめる・・・

見つめられたものはただ佇み、吸い込まれていくのみ。
ゆっくりとおちてとけていく快楽が、
・・・そこにはある。



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5月6日(土)


ひとみが訊ねて来た。
あまりにも連絡がつかないので、心配したらしい。
少し躊躇したが、ヒトミを紹介した。
しばらく不思議そうに観察をしていたが、
こちらを振り返るとあの笑顔で微笑み、
「かわいい。」

触覚に取っておきのリボンを結んでおいてよかった。

彼女はてきぱきと部屋をかたずけ、
まだ割れたままになっていた窓をふさぎ、
ガラス屋の連絡先を調べ、
買い出しに行き、
夕食をつくって、帰っていった。

帰りがけのひとみとキスをしながら、
現実も悪くないと、
・・・少し思った。



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5月7日(日)


今日も昼過ぎからひとみが来た。
昨日のお礼として夕食をおごる約束をしたのだ。

夕方になって出かけるまで、ひとみはヒトミと遊びっぱなし。
現在の彼女が、元の彼女と仲良くなってしまったような気まずさ、
妻が子供と遊んでいるような幸福感、
最愛の人が、自分よりも大切にしているものを見つけてしまったような嫉妬心、
・・・いろいろなことを考える。

夕食は、近くの繁華街にあるカジュアルイタリアン。
ひとみのお気に入りの店だ。
ヒトミをひとりで留守番させるのは心配だったので、
思いきって連れて行く。
屋外席にしてもらったので、店も目をつぶってくれたようだ。

ワインを飲んでフラフラになったヒトミを見て、
ひとみは腹を抱え、涙を流して笑った。



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5月8日(月)


少しづつやっていこう。
焦ることはない。

まずは、日常を立て直すことから。

ガラス屋に電話をかける。
すぐに飛んできて窓を直してくれた。
少し高かったが奮発して、
普通よりも丈夫なガラスというものをいれてもらった。
気休めでしかないのはわかっているが・・・

近所の電気屋に電話機を買いに行く。
留守電付きの一番安い物を購入。

買い出しに行き、久しぶりに料理らしい料理を作ってみる。
夕飯はヒトミと差し向かい。
ヒトミが雑食で本当によかった。
めしが美味いのは、生きている証拠だ。



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5月9日(火)


思い切って、I の実家に電話を入れる。
先月の末に電話をもらったきり連絡をしていなかった。

I は、
・・・行方不明らしい。
実家に引き取られて3日間、ぼんやりと過ごしていたが、
4日目の朝に、忽然と姿を消したそうだ。
着替えも金ももたず、もちろん書き置きもない。
捜索願いは出したそうだが、
警察がいいトシをした家出人を探してくれるわけもない。

明日、人間ドックの結果がでる。



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5月10日(水)


人間ドックの結果を聞きに、病院へ行った。

結果は・・・
いたって健康、いや健康過ぎるのだ。
病気、怪我はいっさいなし、
どの数値を取ってみても、まったくの模範的な健康値。
細胞の状態など、年齢よりも15歳は若いといわれてしまった。
言われて気付いたのだが、虫歯が自然に治っているというのは、
在り得ることなのだろうか。

それほどの健康体だというのであれば、
あのだるさ、倦怠感は、いったいなんだったのか。
いっそ神経科のほうの診断でも、受けてみようか。



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5月11日(木)


まったくもって、普通の日常を送る。
掃除、洗濯、食事の用意、専業主婦のようだ。

部屋の中を走り回り、仕事の邪魔をする子供役は、
生後2ヶ月半のヒトミさん。
本当にジャマだ。かわいいけど。
危ないから、使用中の掃除機にまとわり付くのはやめてくれ。
まわってる洗濯機を覗きこむのも!!

今日、また無言電話があった。
「I か?」 と声をかけて見る。
反応はない。



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5月12日(金)


なんとか、I に会いたい。
たぶんまだ、甲殻虫に関わっているはずだ。
甲殻虫が邪悪なものという確証があるわけではないが、
ほっておくわけにもいかない。
甲殻虫の事が少しでもわかれば、ヒトミの事もわかるかもしれないし。
I の実家に行ってみよう、ヒトミも連れて。
ヒトミが甲殻虫の居場所を教えてくれるような気がする。

もう、逃げない。
一つでも、謎を解明させたい。
K に電話をして決意を話す。
複雑な声で、それでも 「がんばれ。」 といってくれた。



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5月13日(土)


I の実家に行く。
ご両親は、藁にもすがりたい気持ちらしく、
自分も I を探していると伝えると、すぐに I の部屋に案内してくれた。
ほどかれていないダンボールばかりの部屋。
生活の匂いはしない。
ヒトミを部屋の中に放し、手がかりを探す。

探し当てたもの。

窓の外の爪の痕。

K が海外から取り寄せたものとまったく同じ、白紙の学術書。

うちの付近の地図。公園や空き地に I の字で日付が書き込まれている。
裏の工事現場の駐車場は、1月28日。ヒトミを買った日だ。

大学ノート。
1ページに一人づつ、丁寧な字で大きく名前が書いてある。
計7名。ひとみの名前が5番目に書かれていた。

綿を敷き詰めた箱に入った、直径4?pほどの灰色と茶色の縞模様の石。
ヒトミが異様な関心を示す。ずっしりと重い。


ご両親に断り、学術書、地図、大学ノート、石を預からせてもらう。
お母さんは、少しも相手にしてくれない警察の対応を嘆き、
涙をこぼされていた。



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5月14日(日)


大学ノート、知っている名前は3人。
高校時代の生徒会副会長の H 、
ひとみ、
商店街のカメラ屋のオヤジ。

H は、大阪にいるはずだが、連絡先がわからない。
方々に訊ねてみるが、なかなかわからないものだ。
実家自体も引っ越してしまっている。
どうしたものか。

ひとみに連絡をとってみたが、いまのところ変わったことはないようだ。
身の回りを気を付けて観察するように伝える。

カメラ屋のオヤジも、いつも通り、暇そうに店番をしていた。

ヒトミはやはり石が気になるらしい。
箱のまわりをぐるぐる回り、はなれようとしない。



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5月15日(月)


検索エンジンで、H の名前を検索してみたところ、
個人的なサイトを経営していた。
さっそくメールを出してみる。
毎日更新されていた日記は、4日前で止まっている。
・・・心配だ。

日付の書かれた地図の公園を、
日付順に一つずつ歩いてみる。
児童公園、駐車場、空き地・・・
ある程度の広さがあるということ以外、
特別な共通点、法則は見つからない。

何人かに話を聞いたが、
露店のペット屋のことは、誰も知らなかった。



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5月16日(火)


行き詰まっている・・・
H とは連絡が取れない。
地図には手がかりなし。
ひとみのまわりには、何も起きていない。
石は、石だ。
勿論、カメラ屋のオヤジは、のほほんと店番をしている。

ここ数日は、無言電話さえもかかってこない。

つい数日前まで、あれほどに望んでいた、
平穏という日常が、重くのしかかる。

K から電話がかかってきた。
まだ足がきかないので、明日訊ねて来いとのこと。
めんどくさいと一瞬思ったが、
くさっているときは、Kと会うのが一番の打開策かもしれないと思い直し、
午後に約束をいれる。



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5月17日(水)


K の家に行く。
大学ノートの名前のうちの1つが、
やはり高校時代の生物講師のものであることが判明。
文系コースなので、その講師のことは知らなかったのだ。
まだ週一で授業を持っているらしい。
金曜日だそうだ。

石は本格的な分析をしてみたらどうかという提案、
知り合いの大学の研究室を紹介してくれる。
本当に K は、顔が広い。

H からメールが届く。
しかし本文が文字化けし、内容がわからない。
「休忰酪?F跛甅囈癆・込旭姐w)w)?Lw」
何を伝えたいのだろう・・・
とりあえず返信で文字化けを起こしていることと、
至急会いたいということを伝える。

そういえば3月の末以来、ヒトミの身体に変化がない。
これで成獣ということなのだろうか。



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5月18日(木)


ひとみに会う。
今起こっていること、わかっていることを全て話した。
24時間いっしょにいられないのであれば、
ある程度の危機には、自分で対応してもらわなければならない。
冷たいようであるが、仕方がない。
高校時代とは違う、いまの彼女なら出来ると信じている。
彼女は半べそになりながら、何度もうなずいた。
・・・強く抱きしめる。

石を紹介された研究室に届ける。
分析には2日。
結果は週明けに、しっかりとしたレポートにしてくれるそうだ。
なにか専門家の興味をそそるようなものらしい。
研究生が何人か集まって、しきりに話をしていた。

今日久しぶりに、ヒトミが消えた。
夜10時ごろから、約一時間半。
うちの何処を探しても見当たらない。
もちろん、部屋の扉や、窓はしまったままである。
昔のような大騒ぎはしないものの、
時期が時期だけにかなりの不安を感じた。
祈るような気持ちでいたところ、
急に背後に気配を感じ、振り返ると泥だらけになったヒトミがいた。
もちろん、部屋の扉や、窓はしまったままである・・・

いっしょに風呂に入り、きれいに洗ってやった。



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5月19日(金)


生物講師は、学校をやめていた。
ほんの2週間前のことだそうだ。
あまりに突然のことなので、学校側も驚いたらしい。
本当に突然に切羽詰った表情で辞表を出し、
訳も言わずにやめて行ったそうだ。
まだ後任も決まっていないようだ。
連絡先を聞き出し電話をかけたが、留守であった。
明日、直接訊ねて行こう。



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5月20日(土)


生物講師のマンションを訪ねた。
留守だ。新聞がたまっている。
5月11日、1週間以上だ。
悪いとは思うが、ガスメーターの下を探らせてもらう。
スペアキーを発見、中に入る。

どうやら一人暮しだったようだ。
引越しをするつもりだったのか、荷物をまとめたダンボールがいくつか。
それを別にしても、ずいぶんときれいに片付けられた部屋だ。

明らかに犯罪行為ではあるが、
情報を得るために、家捜しをさせていただく。

机の引出しから、何枚かの写真とメモを発見。
そのうちの何枚かに甲殻虫が映っている。
そして、まだ口のまわりが赤の体毛で覆われる前のヒトミも。
甲殻虫の写真は、街中で撮影されたもののようだが、
ヒトミの写真は、どこかのラボのようなところで撮影されたもののように見える。
いったい、いつ・・・
メモには、なにか外国語(ドイツ語だろうか)で走り書きがされている。
残念ながら、理解不能だ。
とりあえず、そのまま書き写して持ちかえることにする。

名刺から彼が、ある大学の生物学の研究室の所属していることがわかった。
週明けは、研究室だ。



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5月21日(日)


昼過ぎにひとみが訊ねて来た。
また夕食をつくってくれると言う。
腕前は悪くない。嬉しい限りだ。

夕食後、ひそひそとひとみと内緒の相談をし、
空のダンボールにヒトミを暫し閉じ込める。

大きめのダンボールの中で、
ときどき、ポコポコと体当たりをする音が聞こえる。
その音と、揺れるダンボールが妙におかしく、
裸のまま、2人でクスクスと笑った。



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5月22日(月)


例の生物講師が所属していたという、
生物学研究室を訪ねてみる。
とても感じの良い研究生が、丁寧に対応をしてくれた。

彼はやはり11日から出てきていないらしい。
ここでも突然、なんの連絡もなく出てこなくなったそうで、
皆、心配しているそうだ。
前日まで、まったく普通に研究をしていたそうだ。
謎の生物のことや、引越しのことなど、
何も聞いていないという・・・

ここでの研究内容については、
専門的なことだからの一点張りで、
ニコニコしながらも、何も教えてはくれなかった。



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5月23日(火)


石を預けている研究室に、電話をいれてみる。
週明けにはレポートを出してくれる約束だったのだが、
なんの連絡もなかったのだ。

もう少し待ってくれとのことだ。
なにか卵のようなものの化石らしいのだが、
いつの時代のものなのかが、数字として出てこないらしい。

しょうがない、待つことにしよう・・・



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5月24日(水)


少しでも前に進もうと決意して、
もう2週間以上になる。
その間になにが判っただろう・・・

そう、なにも判っていない。
なにもだ。

なにかが起きているようでいて、
なにが起きているのかさえも判らない。
なにが知りたいのかもよく判らなくなってしまう。

甲殻虫にしても、どんな害があるというのだ。
やつが何をしたというのか。

・・・。
少し疲れているのかもしれない。
今日は、早めに床につくことにしよう。



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5月25日(木)


どうやら風邪をひいてしまったらしい。
1日中、深い咳と、下痢に悩まされる。
熱はそれほどないのだが、体が鉛のように重い。
食事も店屋物で済ませ、何もせずに、ベットに潜りこんだ。

ヒトミは、いつものとおり、部屋を走りまわっている。
1日中、ヒトミを眺めているのは、
何日ぶりだろう・・・



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5月26日(金)


近所の医者に行く。
どうやら今回は、本当にただの風邪らしい。
薬をもらって帰ってくる。

K から電話があり、風邪で寝こんでることを伝えると、
なにやら面白がって、夕方からやってきた。
やっと松葉杖がとれたばかりだというのに・・・

人が唸っている足元で、ヒトミと酒盛りをはじめる。
ヒトミも、まんざらではないらしく、
積極的に飲みにいく。
ヒトミにとって、K の顔はアルコールに直結しているらしく、
玄関先から、足元に、まとわり着く始末だ。

友達に誘われて悪い遊びを覚えてしまった娘を見る父親とは、
きっとこんな気持ちなのだろう。



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5月27日(土)


もらってきた薬のせいか、ひどい下痢はおさまったものの、
耐えずでる深い咳に1日中悩まされる。
これでは、なにもできない。
もう1日おとなしく寝ていることにしよう。

ヒトミのことを眺めながらひとみのことをぼんやり考える。

いつのまにか、再びつきあっているような状態になってはいるが、
なにも確認していない二人。
あんな別れ方をした過去のことや、
高校を出てからいままでのこと、
・・・そしていまの気持ちさえも。



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5月28日(日)


例のカメラ屋に行ってみる。
オヤジはやはり相変わらずだ。
写るんですを買い、会計時に世間話をしてみる。
別に変わったところはない。
左手の小指に包帯を巻いていたのは、なんだろうか。
聞きそびれてしまった。

H からは、あれ以降連絡がない。
以前確認したサイトも、そのままだ。
BBSに、H の消息を尋ねる書き込みをしてみる。
レスはつくだろうか。
あんまり人も出入りのあるBBSではないので、望みは薄い。



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5月29日(月)


無言電話。
正確には、無言電話ではないのか。
受話器の向こう、かなり遠くから、
人のかすかな呻き声というか、なにかを喋っている声がする。
I の声のようにも聞こえる。
H の声のような気もする。
はっきりとは判らない。
こちらから大きな声で呼びかけるが、聞こえていないようだ。
助けを求めているような、なにかを訴えているような・・・
その声に、悲痛さを感じたのは、気のせいだろうか。
10分も続いただろうか。
ゆっくりと受話器を置くような感じで、電話は切れた。

また、
ヒトミが動かなくなった。
なにか、いやな予感がする。
思い過ごしならいいが・・・



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5月30日(火)


I から連絡があった。
いま、東京の近郊で一人暮しをしているそうだ。
聞きたい事が多すぎて、電話口で少しパニックになってしまった。

今日聞いてわかった事。

甲殻虫とは、一緒には居ないらしい。

心身ともに健康でいるらしい。

家から飛び出したのは、甲殻虫の事で、家族に迷惑をかけたくなかったかららしい。


明日夕方から会う事にした。
まだまだ、聞きたい事は、やまのようにある。
これで少しは、謎が解けるはずだ。

まさか、罠ということはないと思うが・・・

ヒトミは、やはり今日も動かない。
今日で二日目。
今回は蛹化する様子もない。
昔とまったく同じ様子だ・・・
しかし、いやな感じは変わらない。
なんなのだろう。



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5月31日(水)


I は、まったく普通に待ち合わせの場所にやってきた。
その顔に、ニコニコと笑みを浮かべて・・・

甲殻虫のことを訊ねた。
飼育初期からのからだの変化、飼い主との同調は、
驚いたことに、ヒトミとそっくりだ。
体色の変化2回、
数日間動かなくなること、飼い主の体調の不良も、
変わりはない。

姿形こそまったく違うが、
ヒトミと甲殻虫は、何らかの種としての関係があるとしか思えない。

ヒトミの存在は、甲殻虫を購入した時に、
露天商に聞いたらしい。
しかし、彼の語った露天商の姿は、やくざ崩れの30代。
ヒトミを売っていたのは、60はとうに過ぎた古物商のようなイメージの老人。
とても同一人物とは思えない。

I と話をしてわかったは、たくさんある。
とても1日ではここに書き切れない。
順を追って少しづつ書いていくことにしよう。

しかし I の、話している間中続くあの笑顔は、
いったいなんなのだ。
もっと、いろいろな意味で人間くさいやつだと思っていたのだが・・・



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